X−F リプレイ的なもの 炎の章 その2
やはり、またメンバーが1人欠けた。エル・シード役の伊集院龍之介は
「仕事」が入り来ることができなくなってしまった。
そしてその数は4人。
今度はメンバーが帰宅する時間まで後3時間。
越後屋が17時から「仕事」があり、
16時には帰らなければならないからだ。
GMは用意したシナリオがさらに次回に使用されることを予感しつつ、
セッションが開始された。
セッション2
”運命の輪(ホイール・オブ・フォーチューン)”(中編)
シーン1 悲しみは突然に
GM:今日はヤトが続投で、あと2人が新キャラで参入です。
さて、越後屋。君のキャラクターを教えて下さい。
越後屋:おう。名前はシャルジャ。25歳の男で、職業は漁師。
エレメントは水だ。
GM:ではシャルジャ。君の状況を説明します。
シャルジャは、その日は夜の散歩に出ていました。そこで…
シャル:浜辺に女性が打ち上げられているとか?
GM:いません。
シャル:(下から上に何か昇っているのを眺めるかのように見上げる)
打ち上げられて?
GM:いません。というか、女性をそんな風に打ち上げないでください!
花火じゃあるまいし。説明を続けます。
シャル:わかった。
GM:そして、君は村の方から火の手が上がっているのが見えました。
シャル:突然だな。戻ってみる。
GM:戻ると、竜の形をした兜を装備した男達が
山の方へ引き上げていくのが見えました。
村は見る影もなく焼き払われています。
焼死体となった村人や、倒壊した家屋から
村人の手が出ていたりしています。
シャル:はあ?!と、取り敢えず自分の家に向かうけど。
GM:君の家も焼け落ちています。
そして、家の前に村長が倒れています。
君の親父です。
シャル:オヤジ?オヤジ!
村長:シャルジャか?無事で良かった。
お、お前だけでも…(ガクッ)
シャル:オヤジーーー!!
GM:そして、君は村人の墓を作って上げました。
そうしていると朝になり、いつもの行商人がやってきました。
商人:こ、これは一体どうしたというんだ、シャルジャ?
シャル:竜の兜をかぶった奴らが村を!
(知性判定をして…大成功!)奴らは爆炎竜という盗賊団だ!
俺は山へ向かう!愛用のトライデントを持っていく。
GM:君に残されたのはその装備だけです。
あとは全て燃えてしまいました。
シャル:金もない!
ひどいマスターである、と思うが、
いつものことなのでお互い気にしない。
GM:とりあえず、1時間ほどで山の麓までやってきました。
探索・追跡か狩人で判定して下さい。
なければ目標値は2です。
シャル:1ゾロ!
GM:ええ?!そ、それでは昼頃に
盗賊団のアジトとおぼしき洞窟を発見しました。
見張りが1人立っています。距離は30mほどです。
どうしますか?
シャル:近くまで行きたい。隠密でいいか?…0成功。
GM:見つかりはしていませんが、そこから動けません。
シャル:正面突破じゃあ!
しかし、シャルジャの防具はクロース、
敵はいろいろ重ね着しており防御力8。
さらにシャルジャの目が悪く、
回避がことごとく失敗し、大ダメージを負う。
死にものぐるいではなった水術の「水撃」が命中し、敵は転倒した。
その間にほうほうの体で逃げ出す。
シャル:お、覚えていろ。仇は必ずとるからな!
どっちがやられ役か分からない。
見張りは5レベル戦士だったのだが。
まあ、とりあえず・・・・・
GM:あの村の生き残りか。
漁師風情が俺達にかなう訳ないだろうが!
身の程を知れ、がっはっはっはっは(追い打ち)。
シャル:逃げながら、悔し涙を流す。
ちくしょう、ちくしょう!って感じで(笑)。
GM:日も暮れようかという時にやっと山の麓までたどり着きました。
村に帰る?
じゃあ、その前に君の上空を金色の竜人が飛んでいきます。
シャル:爆炎竜だな(爆炎竜には竜人がいるという情報を知っていた)!
その姿を記憶に刻み込んでおく!
ヤト:(笑)
GM:日がすっかり落ちてから、君は村に着きました。
次はヤトの出番です。
シーン2 ゆずれない想い
GM:ノヴァとヴィルは村近くの森の中で野営をしています。
ヤトは供養のため、村に残っていることにして下さい。
ヤト:悲しみに暮れているでしょう。
GM:そこへ、山に行ったときいていた君の幼なじみが帰ってきた。
シャル:ヤトじゃないか。帰ってきたのか!
ヤト:ゼロで村のこと聞いて走ってきたんだ。
あれ、どうしてゼロにいたのだろう?
えーと、ゼロの街の司祭に任命されて…
GM:そんなに偉かったんかい!(ゼロは世界で有数の大都市)
司祭の位を得て、
村に報告に帰郷したという設定だったでしょうが!
ヤト:そうそう、そうでした(笑)。
GM:それで、シャルジャがズタボロになって帰ってきていますが?
ヤト:回復の術をかける!(コロコロ)…完全回復ですね。
シャル:もう、今日は寝る。疲れた。
ヤト:夢に見たりして。
GM:どんな?
ミスターX(最後のプレイヤー。出番がないので雑談に参加している)
:村が焼かれる夢を見るんだな、きっと。で汗びっしょりで
目を覚ます、と。
シャル:そんな感じ。
GM:はい、夜が明けました。さて、どうしますか?
シャル:うおおおお、リターンマッチだ!ヤト、手伝え!
ヤト:強い味方がいるんだ。盗賊団を退治に来た冒険者なんだが…
シャル:これは俺達だけで解決すべきだ!村のみんなの為にも!
あれだけやられてなんと強気な…。
かといって、今日は「仕事」で来ていないメンバーのキャラクターは
できれば出したくないのだけれど。
ヤト:でも、我々だけじゃ…
シャル:俺達だけでやるんだ!
ヤト:すぐそこの森にいるのに…
シャル:イヤだ!
ヤト:「説得」技能は使えないでしょうか?
GM:いいですよ。シャルジャは精神で抵抗して下さい。
シャル:EFを10解放するぞ!出目は5、成功度11!
ヤト:出目は3、成功度10!負けた!
GM:結論は出たようですね。それではもう出発しますか?
ヤト:地術「道標」を使って行き先を描いておきます。
GM:わかりました。
それを見れば、彼らは後からやってくるでしょう。
シーン3 運命の出会い
GM:それでは昼頃に先ほどの洞窟までやって来ました。
見張りは2人います。
どうやら昨日の件で多少警戒されているようです。
シャル:うう、どうしよう。他に入り口はないか?
GM:探してみるなら探索技能で判定して下さい。
といっても2人とも持っていないので目標値は2です。
ヤト:失敗です。
シャル:くぅーっ!
GM:6ゾロですか。(時間もおしているので、ここは…)
シャルジャの足元が突然なくなりました。
細い穴を落下します!
10mあちこち体をぶつけ、
さらに穴から出た所は大きな空洞の天井でした。
高さは5mです。(コロコロ)というわけで、
(シャルジャの防御力を見て)ダメージは33点です。
シャル:ギャー、またHPが半分になってしまったー!
ヤト:シャル?!
GM:見える範囲にはいません。足元から悲鳴が聞こえましたが(笑)。
ヤト:穴を調べてみます。
GM:暗くてよく見えません。
ヤト:じゃあ、ランタンをつけて、ロープをつけて下ろしてみます。
GM:わかりました。少々時間がかかるので
先にシャルジャの方から行きます。
シャル:ここはどこだ?
GM:半径10mほどのドーム状の空間です。
足元は石畳でどこか遺跡のような感じがします。
シャル:中には何かあるか?
GM:はい。天井から差し込む光のため、
中がぼんやりと照らし出されます。
扉が一つと大きな氷柱があります。
シャル:氷柱?覗いてみるけど…
GM:中には美しい少女がいます。眠っているようです。
少女の手にはフランベルジュが握られています。
シャル:人間?
GM:そのように見えます。
シャル:触ってみる。ぺたぺた。
GM:シャルジャが氷柱に触ると、氷が溶けてきているのが分かります。
暫くすると氷は水になり、
中にいた少女が君にもたれかかるように倒れてきます。
シャル:抱きかかえる。起してみるけど、起きる?
GM:出番ですよ。
ミスターX:やっとか。
「おはよう、父さん」
シャル:父さん?!
GM:そこに天井からスルスルとランタンがおろされてくる。
ヤト:大丈夫ですかぁー?上ってこれますかぁ?
GM:天井まで5m、その後10mを登攀しなければなりませんが。
ヤト:とりあえず、地術「着地」で降りてきました。
おや、シャル、その子は誰だい?
少女:父さん。今日はお外に出れる日だね?
ね、早くいこ。
ヤト:「父さん」って、その子はシャルジャの?
シャル:違う!おまえは誰だ!
少女:私は、リッツよ。
GM:(コロコロ)
おや、扉の方から声が聞こえてきます。
「そろそろ術が解けるころだな」
ヤト:逃げましょう!ここは爆炎竜のアジトでしょう。
GM:正解です。
ガチャッっと扉が開けられ
竜人を模した黒い鎧をまとった男が入ってきます。
後ろには4人の盗賊がいます。
やはり見張りと同じような竜の兜をかぶっています。
「む、お前たちは!どこから入ってきた?!」
シャル:フフッ、分かるまい(笑)。
それより、なぜ俺の村を滅ぼしたんだ!
黒鎧の男:あの村の生き残りか。
あれは、我々の所持していた古代の生体兵器が
暴走しただけだ。
運が悪かったな。
シャル:生体兵器だと?
リッツ:(事情を飲み込めていないので、微笑んでいる)
ヤト:と言っている間にシャルジャの傷を癒しておきます!
「快癒」で83点回復!
そのまま「怪力」の集中に入っておきます。
リッツ:剣で男に攻撃。大成功!武器を落としたよ!
ダメージは27点!
黒鎧の男:「むっ、兄貴に連絡しろ!」
GM:そう言うと、盗賊の1人が通路を奥に走って行きました。
残る3人は中に入ってきます。
その内の1人はシャルジャに見覚えがあるようです。
「あ、お前は昨日来た漁師!楽勝ですぜ、だんな!(笑)」
盗賊団の反撃はシャルジャのみを傷つける。
リッツは楽々と、ヤトはEFを消費して回避している。
黒鎧の男は「闇」の術で周囲を暗闇にする。
GM:暗闇で行動には−8の修正を受けます。
攻撃する時はまず知覚判定で相手の位置をつかんでから、
−8の修正で攻撃してください!
盗賊:「俺達も何も見えませーん!(笑)」
リッツは暗闇の修正をものともせず、次々と盗賊たちを屠っていく。
盗賊の攻撃は全く当たらない、というか、
相手の位置も把握できていない。
ただ、闇雲に剣を振り回すだけである。
盗賊:「漁師なんかに負けるなんてー!(笑)」
シャルジャも何とか盗賊の1人を倒す。
リッツがすでに傷つけていた盗賊であったが(笑)。
戦闘は乱戦状態であった。
「さあ、次のラウンドー!」
「俺やぁー!!」
ヤトのイニシアティブが遅いため、行動順を飛ばされる事度々。
混戦状態だったので(笑)。
ヤト:地術「鉱物探知」で敵の位置を知ることができますか?
GM:手にした剣や金属製の鎧を感知する事が可能です。
ヤト:発動成功!
GM:ザコが手にしていた武器を感知できました。
黒鎧の男の剣はリッツに落とされたままになっています。
鎧を感知する事はできません。
どうやら金属ではないようです。
それからリッツの位置も分かりません。
リッツの持っていたフランベルジュも術に反応しません。
ヤト:?
そして最後のザコがリッツにより倒されると、闇が晴れた。
そこには黒鎧の男と同じ形状の青い鎧をまとった男が立っていた。
青鎧の男:戯事はもうよかろう、ザント。
黒鎧の男:そうだな。ヴァリオン兄貴。
ヴァリオン:あの方から、次の指示が出た。行くぞ。
ザント:もし俺に会いたかったらヴルガドへ来いよ。
兄貴に会いたかったらスフィールドだ。
ヴァリオン:…
ザント:わ、分かったよ、兄貴。じゃあな、お前たち。あばよ。
シャル・ヤト:???
リッツ:…
GM:彼らが立ち去ると、残っていたザコが襲いかかってくる!
といった所で、後は次回に続く、という事で。
レベルアップしてもいいですよ。
それではお疲れ様でした。
キャラクター紹介 その2
シャルジャ 人間・男・水・25歳 術師6 戦士4 賢者3
フェン島の漁村の漁師。
一晩にして、故郷と両親を無くしてしまった不幸な男。
水術で戦うも、その効果は他のPCに比べて地味でかつ、
役立たず的な傾向がある。
特殊能力は「対冷能力」と「ひらめき」。
JSは旋系、弱点看破、抗魔障壁。
まさにダイス運の悪さではトップレベルのプレイヤー・
越後屋の器用貧乏の集大成。
なまじ戦士レベルを持っており、漁師という男っぽい設定のため、
本人は術主体で戦いたいのだが、
周囲から肉弾戦用の援護魔法をかけられ、
前線でズタボロになるという哀れなPCである。
リッツ 人間?・女・火・17歳? 戦士10 術師3
謎につつまれたキャラクター。
戦闘は嫌うが、一度戦いはじめれば
容赦なく殺す、という女の子。
彼女の秘密は冒険が進めば明らかになるだろう。
特殊能力は「秘められた力」。
うーん、秘められてますね(笑)。
JSは波系、投げ系(オリジナル)。
格闘タイプな彼女が使用した技は、
今後正式に採用される予定。
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